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病名別解説
前立腺肥大
前立腺炎.頻尿



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◆ 前立腺・肥大症・炎・頻尿について

前立腺肥大症は主として高年者におこる前立腺の内腺の良性腺しゅで、後部尿道の前立腺部のしゅ大による尿路狭窄ないしは閉塞を招来する疾患である。初めは頻尿、特に夜間頻尿がみられ、ついで尿腺細小、放尿力減退、排尿困難、残尿感がおこり、長期にわたる時は腎機能低下をおこす可能性がある。また尿路感染症をおこし易くなる。前立腺癌との鑑別が必要で、専門家による診断が望まれる。

本症は中国の文献には比較的古くから記載されている。もちろん現在のような形ではないが症状から見て本症と判断できるもので、西暦4世紀頃の人と思われる張苗の記載にまで溯ることができる。隋の巣元方の「諸病源候論」(610)は胞転候という病気を記載しているが、これは胞嚢と称する膀胱より遠位にある尿の貯蔵所が何らかの理由で屈曲したために尿閉がおこるという現象で、これを胞転と呼び、これを誘発する因子として、尿のでたいのをがまんしたり、暴飲後に乗馬をしたり、尿意を抑えて走ったり、あるいは房事をしたりすることなどをあげ、ほかに寒熱などの季節的要素にも言及している。興味深いのは前記の張苗という医師が開発した導尿法で尿閉時に、葱の頭を除いたものを陰茎中に3寸ほど挿入し、そっと口で息を吹きこんでやると胞が膨らんで尿がでるようになる、というものである。前立腺肥大症に用いる漢方処方を以下にあげる。

頻尿:前立腺でなくとも体験するが、尿検査では異常なく、夏に汗をかいたりして小便が濃くなり、残尿感あったり、ちびる様で気持ちが悪い若い時の様に勢いがない、など神経性のものと思えるもの、冷え症にて小便が気持ちよくでず、胃腸が弱く、疲れ易いなど証に対して選択する処方がある。




◆ 前立腺肥大症・頻尿・前立腺炎


腎気丸
(じんきがん)
大黄牡丹皮湯 (だいおうぼたんぴとう)
清心蓮子飲
(せいしんれんしいん)
五淋散(ごりんさんかげん)
猪苓湯(ちょれいとう)
十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)

@腎気丸:「解説」(金匱要略)
下焦の腎気(腎臓、副腎、性器等の作用を含めた機能)が虚して、尿利不調となり、夜間多尿、足が冷えたり、煩熱が出たりして、下虚(腎虚=老化現象)のため血行が停滞し、下焦のの弱さを招来したものである、前立腺肥大、夜間頻尿、足腰の弱さに応用される。

八味地黄丸:「構成」
乾地黄(かんじおう): 山茱萸(さんしゅゆ): 山薬(さんやく):沢瀉(たくしゃ): 茯苓(ぶくりょう):牡丹皮(ぼたんぴ): 桂枝(けいし):附子(ぶし):

山茱萸についてはhttp://kanpou.justblog.jp/blog/2009/09/post-7e3c.html



A大黄牡丹皮湯 :「解説」(金匱要略)
「金匱要略」の処方である、下腹部、陰部等において炎症、化膿症があり、腫脹、疼痛を訴える時の前立腺炎・虫垂炎によい。
大黄牡丹皮湯に。蒼朮、甘草、ヨクイニンを加えた処方で騰龍湯として使い安く守備範囲が広い。

大黄牡丹皮湯 加減:「構成」
牡丹皮(ぼたんぴ):桃仁(とうにん):冬瓜子(とうがし):蒼朮(そうじゅつ):ヨクイニン(鳩麦):甘草(かんぞう):大黄(だいおう)芒硝(ぼうしょう):



B清心蓮子飲:「解説」(太平恵民和剤局方)
体力の弱った体質の人、神経性と思える頻尿の人、高齢者、に応用する、泌尿器科で検査はするが、菌の験出はない、小便が近く、漏らしそうになる、胃腸が弱く、神経質、夜間回数も2〜3回行く、などに応用する、又糖尿などで、頻繁に小便に行く、胃腸の弱い人にも応用する。

清心蓮子飲:「構成」
蓮肉(れんにく):麦門冬(ばくもんどう): 茯苓(ぶくりょう):人参(にんじん): 車前子(しゃぜんし): 黄今(おうごん): 黄耆(おうぎ):地骨皮(じこつぴ): 甘草(かんぞう):  




C五淋散:「解説」(万病回春)
前立腺肥大、前立腺炎、尿道の違和感など、尿が出にくく淋れきするもの。下腹部の重苦しさなど、夏に発汗が強くなると、尿量が減少し炎症の所見が無くても残尿感があって気持ち悪いなど証に随って選択する。

五淋散:「構成」
芍薬(しゃくやく): 梔子(しし):茯苓(ぶくりょう):当帰(とうき): 甘草(かんぞう):黄今(おうごん):
<五淋散の加減:「構成」
●加減
沢瀉(たくしゃ):木通(もくつう):車前子(しゃぜんし):滑石(かっせき):地黄(じおう)
●加減
慢性的に足が冷える者には、地黄(じおう):牛膝(ごしつ):黄柏(おおばく):牛蒡子(ごぼうし): 牡丹皮(ぼたんぴ):連翹(れんぎょう:木通(もくつう):去黄ゴン(おおごん):
●加減
炎症の強いときは、黄連(おおれん):加減
●加減
老人の機能低下には、 人参(にんじん):黄耆(おおぎ):升麻(しょうま):加減。



D猪苓湯:「解説」(傷寒論)
此の処方は、下焦(下腹部)の邪熱を去り、利尿の効果があり、尿路、前立腺の炎症を消退させる、又糖尿などで、頻繁に小便に行く、胃腸の弱い人にも応用する。又、猪苓は茸の菌糸体で有り、クレスチンとして、西洋薬の成分が研究された。車前子などの併用が良い。

猪苓湯:「構成」
猪苓(ちょれい): 茯苓(ぶくりょう):滑石(かっせき): 沢瀉(たくしゃ):阿膠(あきょう):



E十全大補湯:「解説」(太平恵民和剤局方)
気・血ともに衰え、腎虚(老化現象における、慢性疲労、夜間尿、口腔粘膜の乾燥)老化が目立つタイプに用います。

十全大補湯:
「構成」

黄耆(おおぎ):当帰(当帰): 人参(にんじん):桂枝(けいし):川窮(せんきゅう):熟地黄(じゅくじおう):芍薬(しゃくやく):甘草(かんぞう):白朮(びゃくじゅつ):茯苓(ぶくりょう):



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参考になる処方名

●大黄牡丹皮湯 ●猪苓湯 ●五淋散 
●竜胆瀉肝湯 ●清心蓮子飲  ●牛車腎気丸 ●十全大補湯
●八味地黄湯 ●桂枝茯苓丸 ●桃核承気湯

・・・上記の処方は、選択しえる参考漢方処方です・・・・


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