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病名別解説
白内障


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◆ 白内障について

白内障は眼球の中の生きたレンズすなわち水晶体が白濁する疾患である。その原因としては種種の説があるが、まだ定説はない。
 先天性、弱年性、老人性と大別されるが、西洋医学的には、点眼または内服による療法は亡きに等しい。いくつかの点眼や内服剤が出たが、結局は無効に近いことがわかった。したがって現在のところでは、またの以前の方式にもどって、視力が一定のところまで落ちたら手術で、というやり方に定着した観がある。ただ、視力が目前指数位に低下しなければ手術の適期でなかったものが、今は手術の技術の進歩によって0.3位の視力でも手術が可能になったという差違がある。
 しかしいずれにしても、ある程度見えなくなるまで待たねばならない、という点では同じである。神経質な人にとっては、これが想像以上の苦痛であるらしい。

そのようなわけで、白内障の進行をおくらせ、あわよくば視力を向上させるような薬があったら、と願うのは当然のことである。




◆ 白内障

腎気丸・(じんきがん)
杞菊地黄丸(こぎくじおがん)
滋腎明目湯
(じじんめいもくとう)


@腎気丸:八味地黄丸「解説」(金匱要略)
眼の疾患に於いて白内障、腰痛症などに症状に随って応用される。
下焦の腎気(腎臓、副腎、性器等の作用を含めた機能)が虚す:老化現象の為に、黒い部分が白くなる、髪の毛、眼など、
腎虚が起こると漢方ではそのような状態になると解釈する。

腎気丸「構成」
乾地黄(かんじおう): 山茱萸(さんしゅゆ): 山薬(さんやく):沢瀉(たくしゃ): 茯苓(ぶくりょう): 牡丹皮(ぼたんぴ): 桂枝(けいし): 附子(ぶし):




A杞菊地黄丸:「解説」(世医経験方)
八味地黄丸加減に枸杞(くこ)、菊花を加えた処方で有る、守備範囲が広く、視力の衰えの予防に役立つ。

杞菊地黄丸:
「構成」

乾地黄(かんじおう): 山茱萸(さんしゅゆ):山薬(さんやく):沢瀉(たくしゃ):茯苓(ぶくりょう): 牡丹皮(ぼたんぴ): 枸杞子(くこし): 抗菊花(こうきっか):


B滋腎明目湯:「解説」(万病回春)
「勿誤薬室方函口訣」に労神、腎虚、血少、眼痛、昏暗(こんあん)を治すとある。滋腎明目湯は四物湯に菊花:山梔子:黄連:蔓荊子:など目の充血炎症・視力障害・偏頭痛・目痛・眼底出血に用いられ、滋腎明目湯の四物湯は角膜に潤いを与え、白内障、飛蚊症、ドライアイの症状に応用される。

滋腎明目湯「構成」
当帰(とうき): 川窮(せんきゅう): 芍薬(しゃくやく):地黄(じおう): 桔梗(ききょう):人参(にんじん): 山梔子(さんしし):黄連(おおれん):白止(びゃくし):菊花(きっか):蔓荊子(まんけいし):薬茶(やくちゃ): 灯心草(とうしんそう): 甘草(かんぞう):




◆ 
先天的白内障、老人性白内障

ところで先天性白内障弱年性白内障に対しては、漢方的にもあまりよい方法はない。

◆ところが、老人性白内障となると、漢方薬が応用される。腎気丸は、乾地黄、山薬、山茱萸、沢瀉、茯苓、牡丹皮、桂枝、附子から成る。藤平先生が症状について調べたところでは、程度の差はあるが約6割は視力が向上し、2割が現状維持、あとの2割が手術することになる、という事であった。ただし、これは、視力が0.1以上のものについてのそれであって、0.1以下の場合はこのように具合よくはいかない。したがって、なるべく早いうちに開始することが望ましい。



参考になる処方名

●腎気丸 ●八味丸 ●牛車腎気丸 
●八味地黄丸 ●杞菊地黄丸 ●滋腎明目湯

・・・・上記の処方は、選択しえる参考漢方処方です。・・・・



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